No.468 サンシティ名画劇場「銀河鉄道の父」

No.468 サンシティ名画劇場「銀河鉄道の父」

生前、無名の作家のまま37歳という若さで亡くなった宮沢賢治。その才能を信じ続けた父と家族の絶対的な賢治への愛と、信じる強い想い。没後90年となる2023年。どんなに時代は変わろうとも、家族の愛は変わらない。笑って、泣いたその後に、自分の家族に会いたくなる、日本中に届けたい感動の物語。

日 時

2023年11月17日(金) ・ 18日(土)
 10:00/14:00/18:30

本編時間

2時間08分

会 場

小ホール

出 演

料 金

全席自由(税込)
一般1,000円
割引券持参800円

公式サイトURL https://ginga-movie.com/

公益財団法人越谷市施設管理公社


naoki.png

 

 

23.11月③.jpg

 

 

 

640-23.jpg

 

 

23.11月②.jpg

 

 

 

 

640-22.jpg

 

 

 

23.11月①.jpg

 

 

 

 

23.11月④.jpg

 

 

 

今もなお唯一無二の詩や物語で、世界中から愛されている宮沢賢治。だが、生前の彼は無名の作家のまま、37歳という若さで亡くなった。彼の死後も、その才能を信じ続けた家族が、賢治の作品を諦めずに世に送り続けたために、高い評価を得るようになったのだ。そんな賢治は「ダメ息子だった!」という大胆な視点から、賢治への無償の愛を貫いた宮沢家の人々を描き、第158回直木賞を受賞した「銀河鉄道の父」(著:門井慶喜)。歴史のスポットライトの陰にいた賢治の家族への丹念なリサーチを実らせ、「見たこともない賢治の物語」「深い愛に涙が止まらない」などと絶賛された傑作小説の映画化が実現した。『八日目の蝉』や『いのちの停留所』など、人と人との触れ合いや絆を通して、人生の豊かさを描いてきた成島出監督が、何があっても信じ合い、助け合い、互いに味方であり続ける家族の強い想いに、心を揺さぶられ熱い涙があふれだす、希望の物語を完成させた。

 

 

宮沢賢治の父・政次郎に扮するのは、役所広司。厳格な父であろうとするが、溢れ出す息子への自らの愛に振り回され、やがて賢治の紡ぎ出す物語の一番のファンになっていくまでを、ユーモアを添えて大らかに演じた。透き通ったガラスのように繊細かつ無邪気な青年期の賢治には、菅田将暉。まだ何者でもなかった頃の賢治が、進むべき道を探して葛藤する姿は、多くの迷える若い心に救いと光りを届けるだろう。賢治の妹・トシには、森七菜。まだ女子には勉学が必要ないと言われることが多かった時代に、父親を説得して進学し、賢治の創作の原動力にもなった聡明なトシを溌溂と演じた。賢治の祖父・喜助には、田中泯。質屋稼業を立ち上げて成功させた、規律や上下関係を重んじる明治の家長を体現したような祖父だが、田中泯が演じることによって、歩んできた日々を垣間見せる深みや奥行きを与えた。賢治の母・イチには、坂井真紀。政次郎の背後から、いつも優しい微笑みをたたえて子供たちを全力で肯定する母を温かく演じた。兄のことが無条件に大好きで、賢治の代わりに宮沢家を引き継ぐしっかり者の弟・清六には豊田裕大。

 

 

時代は宮沢賢治が誕生した明治29年から始まり、大正を駆け抜けて、昭和10年に至る約40年、舞台は岩手県花巻と東京。成島監督作品を支えてきた美術・装飾・衣装のスタッフが時代考証とリサーチを重ね、賢治の生家や執筆と畑仕事に励んださくらの家を蘇らせた。また、「春と修羅」「注文の多い料理店」の初版本も忠実に再現され、宮沢賢治の愛読者には心躍る映像となった。エンドロールへとたどり着いた時、観る者の胸を張り裂けんばかりに満たすのは、政次郎、トシ、イチ、清六の賢治への絶対的な愛と、彼を信じる強い想い。ぶつかり合い、支え合い、最後には「ありがとがんした」と感謝することで、輝かしくも美しい人生を送った宮沢賢治とその家族。賢治の没後90年となる2023年、どんな時代は変わろうとも、家族の愛は変わらない。笑って、泣いたその後に、自分の家族に会いたくなる、あなた自身の物語。

 

 

 

 

23.11月⑦.jpg

 

 

 

 

質屋を営む裕福な政次郎の長男に生まれた賢治は、跡取りとして大事に育てられるが、家業を「弱い者いじめ」だと断固として拒み、農業や人造宝石に夢中になって、父・政次郎と母・イチを振り回す。さらに、宗教を身を捧げると東京へ家出してしまう。そんな中、賢治の一番の理解者である妹のトシが、当時は不治の病だった結核に倒れる。賢治はトシを励ますために、一心不乱に物語を書き続け読み聞かせる。だが、願いは叶わず、みぞれの降る日にトシは旅立ってしまう。「トシがいなければ何も書けない」と慟哭する賢治に、「私が宮沢賢治の一番の読者になる!」と、再び筆を執らせたのは政次郎だった。「物語は自分の子供」と打ち明ける賢治に、「それなら、お父さんの孫だ。大好きで当たり前だ」と励ます政次郎。だが、ようやく道を見つけた賢治にトシと同じ運命が降りかかる――。

 

 

 

23.11月⑧.jpg

 

 

 

 

監督/成島出

 

出演/役所広司、菅田将暉、森七菜、豊田裕大、池谷のぶえ、水澤紳吾、益岡徹、坂井真紀、田中泯 他

 

 

 

 

割引11月.jpg