No.447 サンシティ名画劇場「浜の朝日の嘘つきどもと」

No.447 サンシティ名画劇場「浜の朝日の嘘つきどもと」

100年近くの間、地元住民の思い出を数多く育んできた福島県・南相馬にある経営が傾いた映画館「朝日座」。そこに、茂木莉子と名乗る女性が「経営を立て直すために東京からやってきた!」と突然現れる。支配人は突然のできごとに驚きを隠せず、打つ手がないと諦めていたが、「ここが潰れたら本当に困る!」と主張する莉子には《ある人との約束》があったのだった—。映画へのかけがえのない思いと、約束を果たすための小さな“嘘”が、思いもしない“未来”を紡ぐ、オンボロ映画館のお話。

日 時

2022年2月25日(金) ・ 26日(土)
 10:00/14:00/18:30

本編時間

1時間54分

会 場

小ホール

出 演

料 金

全席自由(税込)
一般1,000円
割引券持参800円

公式サイトURL https://hamano-asahi.jp/

公益財団法人越谷市施設管理公社


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柳家喬太郎、大久保佳代子ら多彩なキャストが共演

 

映画へのかけがえのない思いと、先生との約束を果たすため、

 

小さな“嘘”をついても守ろうとした、オンボロ映画館のお話。

 

 

 

 

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福島県・南相馬にある映画館「朝日座」に、茂木莉子と名乗る女性が現れる。経営が傾いた「朝日座」を立て直すために東京からやってきたというが、支配人・森田保造は突然のできごとに驚きを隠せない。すでに、閉館が決まり打つ手がないと諦めていた森田だが、見ず知らずの莉子の熱意に少しずつ心を動かして行く。かくして、「朝日座」存続のために奮闘する日々が始まった——。

 

脚本・監督はタナダユキ。2004年、フォークシンガーの高田渡を追ったドキュメンタリー映画『タカダワタル的』が東京国際映画祭に特別招待作品として上映され、さらに同年、劇映画『月とチェリー』が英国映画協会の「21世紀の賞賛に値する日本映画10本」に選出され、大きな話題となった。2008年脚本・監督を務めた『百万円と苦虫女』で日本映画監督協会新人賞を受賞。その後も映画『俺たちには明日はないッス』(08)、『ふがいない僕は空を見た』(12)、『四十九日のレシピ』(13)、『ロマンス』(15)、『お父さんと伊藤さん』(16)、『ロマンスドール』(20)を発表。テレビドラマや配信ドラマでも数多くの作品を世に送り出し、CMやミュージックビデオなどの演出も手掛けている。今作では、実在する映画館を舞台にオリジナル脚本を執筆し、自らメガホンを取った。

 

経営が傾いていた映画館「朝日座」を立て直すべく、地元住民と共に奮闘する主人公・茂木莉子を演じるのは、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)で第43回日本アカデミー賞・優秀助演女優賞を受賞し、映画やテレビドラマ、舞台などで幅広く活躍する国民的女優・高畑充希。タナダ監督と初タッグとなる今作では、溌溂とした性格だが、大胆な行動の裏に繊細な心情をあわせもつ人物像を丁寧な芝居で魅せてくれる。

 

朝日座の支配人・森田保造に、今最もチケットが取れないと言われる落語家の柳家喬太郎。莉子の高校時代の恩師・田中茉莉子には、様々なバラエティ番組で人気を博し、テレビドラマや映画での演技の評価も高い大久保佳代子。二人の活き活きとした芝居が、スクリーンに説得力とユーモアを添える。共演陣には、甲本雅裕、佐野弘樹、神尾佑、竹原ピストル、光石研、吉行和子という実力派俳優が集結した。

 

今作の舞台となったのは、福島県南相馬市に実在する映画館「朝日座」。1923年(大正12年)7月2日に芝居小屋・常設活動・写真小屋「旭座」として開館。開館時には坂東勝三郎、中村翫十郎の一座により「旭座舞台開き」が行われ、地方回りの芝居が上演される中、無声映画も数多く上映され、多くの地元住民が足しげく通い、大衆文化の殿堂として賑わいを見せた。様々な災禍を免れ、戦後、映画全盛の時代となった1952年(昭和27年)に「朝日座」へ改名。長年、街の人々の暮らしに寄り添い、数多くの思い出を育んでいる。

 

東日本大震災・福島の原発事故からちょうど10年。映画館を取り巻く時代も変わり、今般のコロナ禍の影響も大きい。そんな今だからこそ、映画愛と映画館愛と人間愛に満ちた、エンタメ文化へのエールともなる愛すべき映画が誕生した!

 

 

 

 

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福島県・南相馬に実在する映画館「朝日座」。100年近い歴史を持ち、主に旧作映画を上映する名画座として地元住民に愛されていたが、近年はシネコンとよばれる複数のスクリーンを持つ複合映画館の台頭によって厳しい経営状況だ。

 

支配人の森田保造(柳家喬太郎)はサイレント映画『東への道』をスクリーンに流しながら、意を決する。35mmフィルムを一斗缶に放り込んで火を着けた瞬間、森田の背後から水をかけて邪魔をする女性(高畑充希)が現れた。経営が傾いた「朝日座」を立て直すために東京からやって来たという彼女は、自分の名前を「茂木莉子」と名乗る。しかし、「朝日座」はすでに閉館が決まっており、森田も「打つ手がない」と決意を変えるつもりはない。「ここが潰れたら本当に困る!」と主張する莉子は、この町に住んでなんとかするという。それは、「ある人との約束」が理由だった。

 

莉子が高校一年のとき、東日本大震災が起きた。タクシー会社で働いていた父(光石研)は除染作業員の送迎を担当したが、やがて莫大な利益をあげたと噂をされるようになり、莉子は友達が一人もいなくなってしまう。

 

そんな高校二年の折、立ち入り禁止の屋上にいるところを数学教師の田中茉莉子(大久保佳代子)に見つかり、視聴覚準備室へ連れていかれる。茉莉子先生と一緒に映画『青空娘』のDVDを鑑賞した莉子は、映画の魅力を知るのだった。

 

その後、家族で東京に移住するが、高三の一学期でドロップアウトしてしまう莉子。家に居場所がない莉子は、郡山にある茉莉子先生の家を訪ねて二人の同居生活が始まる。茉莉子先生との楽しい毎日は長くは続かなかったが、莉子が実家に戻るまで、二人の時間にはいつもの映画があった。

 

2019年、映画の配給会社に勤めていた莉子のもとに、茉莉子先生が病に倒れたという連絡が届く。8年ぶりに茉莉子先生と再会すると、「お願いがある」と言われるのだった。「南相馬にある朝日座という映画館を立て直してほしい」と。

 

先生との約束を果たすため映画館を守ろうと奔走する莉子と、積年の思いを断ち切り閉館を決めた支配人・森田。果たして「朝日座」の運命やいかに・・・・。

 

 

 

 

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監督・脚本/タナダユキ

 

出演/高畑充希、柳家喬太郎、大久保佳代子、甲本雅裕、佐野弘樹、神尾佑、竹原ピストル、光石研、吉行和子 他

 

 

 

 

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