【公演レポート】狂言の世界
日 時 |
2020年12月20日(日)
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会 場 |
大ホール |
出 演 |
野村万作、野村萬斎 他 |
2020年12月20日(日)に「狂言の世界」公演をお贈りしました。
今回は新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策【開演中のマスクの着用・検温・手指消毒・座席のソーシャルディスタンス等】を行いながら、お客様もキャパシティの半分以下にて実施しました。
公演の前には、ここサンシティホール(越谷)でお馴染みの狂言の解説を、今年は野村萬斎 氏に解説していただきました。野村萬斎氏のユーモアあふれる分かりやすい解説で、初めて観られる方・既に観られている方も、より狂言について理解ができ今回の番組に臨めたと思います。
解説:野村萬斎氏
「佐渡狐(さどぎつね)」は、貢を納めに都へ上る途中で道連れになった佐渡と越後のお百姓が佐渡に狐のいるいないを巡り、自分たちの帯刀を賭けをすることになりましたが、実は佐渡に狐はおらず、狐を知らない佐渡のお百姓は、奏者(取次の役人)にワイロを使い味方についてもらいます。しかし奏者の「佐渡に狐はいる」という判定に納得のいかない越後のお百姓に、狐の 形格好を問いただされ、その追及に必死で答える、佐渡のお百姓と奏者のやりとりが面白い曲でした。
番組:「佐渡狐」
続いての「六人僧(ろくにんそう)」は、 ある男が二人の仲間と共に諸国参詣の旅に出かけ、道中、決して腹を立てないと誓いを立てた男でしたが、途中寝入った隙に、仲間たちに髪を剃られてしまい、誓いのため怒れない男は先に帰郷します。そこで仲間の妻たちに男たちが溺死したと告げ、出家して弔うよう勧め、さらに戻ってきた仲間たちにも妻たちが死んだと伝えるが、二人の仲間たちが真相を知るところとなり、妻たちをそそのかした男の妻も尼にしてやろうとしましたが、すでに尼になっておりました。そこで怒りをそれぞれ納め、後世を願おうと旅立つこととなる曲です。この曲は和泉流にしかなく、登場人物や場面の展開が多く、演劇的な要素が強い異色の作品で、落語「百人坊主(大山詣り)」の元になった曲でもあります。
番組:「六人僧」
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