荘村清志&福田進一ギターデュオ・リサイタル
現代日本クラシックギター界の両巨匠が夢の共演!定番の名作から映画音楽まで、熟練の技によるソロとデュオでお楽しみください。
日 時 |
2017年3月4日(土)
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会 場 |
小ホール |
出 演 |
荘村清志(ギター)・福田進一(ギター)・岡部真一郎(構成・お話) |
料 金 |
全席指定 一般3,300円・学生1,650円 |
●公益財団法人越谷市施設管理公社
素敵な音楽とともに過ごすひととき・・・
第163回サンシティクラシック・ティータイムコンサート
【プログラム】
T.アルビノーニ~R.ジャゾット(A.ラゴヤ編):アダージョ
F.ソル:幻想曲op.54
※出演者の希望により当初発表しておりましたF.ソル:2人の友op.41から変更となりました。
F.サイ:リキアの王女
------休憩------
武満徹:エキノクス ※荘村清志ソロ
武満徹:ギターのための12の歌より“早春賦(中田章)”、“サマータイム(ガーシュイン)” ※福田進一ソロ
E.モリコーネ(鈴木大介編):ニュー・シネマ・パラダイス
S.マイヤース(鈴木大介編):カヴァティーナ
F.タレガ(J.サグレラス編):アルハンブラの思い出
M.ファリャ(E.ブホール編):スペイン舞曲-オペラ「はかなき人生」より
F.プーランク(福田進一編):エディット・ピアフを讃えて-「15の即興曲」より
久石譲:Shaking Anxiety and Dreamy Globe
※曲目および曲順は変更となる場合がございます。
【プロフィール】
《荘村 清志/Kiyoshi Shomura》
荘村清志は実力、人気ともに日本を代表するギター奏者として近年ますます充実した活動を展開している。2014年デビュー45周年を記念して東京にて大友直人指揮東京都交響楽団と協奏曲3曲を演奏。2015年10月にはイ・ムジチ合奏団と共演、レコーディングを行い、ジュリアーニ、ヴィヴァルディのギター協奏曲を含むアルバムが16年1月にリリースされた。また16年は武満徹の没後20年に際し、荘村が委嘱、初演を数多く手がけた同氏のギター曲を各地で演奏している。
9歳からギターを始める。1963年来日した巨匠ナルシソ・イエペスに認められ、翌年スペインに渡り師事。1967年、68年にはヨーロッパ各地でリサイタルを行い、69年の日本デビュー・リサイタルで、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得た。71年には北米各都市で28回にのぼる公演を開き、国際的評価を確実なものにする。74年にはNHK教育テレビ「ギターを弾こう」に講師として出演し、一躍日本全国にその名と実力が知られることになった。
以後、リサイタルや、日本の主要オーケストラとの共演ほか、99年マルク・グローウェルス(フルート)、2001年グローウェルスと、インマ・ゴンザレス(カスタネット)との共演、2004年女優の岸田今日子とのコラボレーションによる《ギターと朗読の庭》のツアーを行い、カステルヌオーヴォ=テデスコの「プラテーロとわたし」をメインにした内容が好評を博すなど、ギターの魅力をさまざまな形で伝えている。2008年にはミラノ弦楽合奏団の日本ツアーにソリストとして参加、円熟した演奏を聴かせた。
現代のギター作品を意欲的に取り上げるだけでなく、日本人作曲家に多数の作品を委嘱、初演するなど、ギターのレパートリー拡大にも大きく貢献している。特に武満徹には74年に「フォリオス」、93年に「エキノクス」を委嘱、77年荘村のために編曲された「ギターのための12の歌」を初演・録音、96年には「森のなかで」を全曲初演している。2005年にはCD《郷愁のショーロ》をリリース、アコーディオンのシュテファン・フッソングをゲストに、猿谷紀郎の委嘱新曲と新アレンジを含む意欲的なアルバムで、東京や大阪で記念コンサートも開催された。
2008年ビルバオ交響楽団の定期演奏会に出演。《アランフェス協奏曲》を録音09年にCDをリリース、また同団との日本ツアーを行い好評を博した。2007年にはNHK教育テレビ「趣味悠々」に講師として登場し、改めて日本ギター界の第一人者としての存在を強く印象づけた。
現在、東京音楽大学客員教授。
《福田 進一/Shinichi Fukuda》
大阪船場に生まれる。11歳より故 斎藤達也に師事。1977年に渡欧、パリ・エコールノルマル音楽院にてアルベルト・ポンセに、キジアナ音楽院にてオスカー・ギリアに師事した後、1981年パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝、さらに内外で輝かしい賞歴を重ねた。
以後35年、ソロ・リサイタル、主要オーケストラとの協演、E.フェルナンデスとのデュオをはじめとする超一流ソリストとの共演など、福田の国際的な演奏活動はとどまることを知らない。既に世界数十カ国の主要都市でリサイタルを行い、バロックや19世紀ギター音楽の再発見から現代作品まで、その幅広いレパートリーと、ボーダーレスな音楽への姿勢は世界の音楽ファンを魅了している。
近年の特筆すべき演奏活動として、キューバの巨匠レオ・ブローウェルから協奏曲「コンチェルト・ダ・レクイエム」を献呈され、2008年コブレンツ国際ギターフェスティバルにてライン州立響と世界初演、引き続き作曲家自身の指揮によりコルドバ管弦楽団(スペイン)と再演。2011年10月には、ブラジルのサンパウロで開催された第3回国際ブローウェル・フェスティバルでサンパウロ交響楽団と南米初演し大成功を収めた。2012年5月には、20回を迎えたドイツ・コブレンツ国際ギターフェスティバルのメインゲストとして、バルエコ、ラッセル、ピエッリ、フィスクらと共に「現代のマエストロ」として招かれた。
ディスコグラフィーは既に80タイトルを超え、スペイン音楽第2集「セビリア風幻想曲」が、平成15年度第58 回文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。2014年にはナクソスレコードより「武満徹作品集」がワールドワイドでリリースされた。
2015年には荘村清志との初共演盤となる「DUO」(日本コロムビア)がリリース。最新作は2016年4月にリリースされた「目覚めよと呼ぶ声あり ~J.S. バッハ作品集5」(マイスターミュージック)。
教育活動にも力を注ぎ、その門下から鈴木大介、村治佳織、大萩康司ら、ギター界の実力派スターたちを輩出。それに続く若手たちにも強い影響を与えている。現在は、世界各国の音楽大学でマスタークラスを持ち、上海音楽院(中国)、大阪音楽大学、広島エリザベト音楽大学、昭和音楽大学において客員教授を務めている。
平成19年度、日本の優れた音楽文化を世界に紹介した功績により、外務大臣表彰を受賞。平成23年度 第62回芸術選奨文部科学大臣賞をギタリストとして初めて受賞した。
《岡部 真一郎》
音楽学者・評論家。明治学院大学教授。
専攻は音楽学、特に20世紀音楽および同時代音楽。大学で教鞭を執るとともに、新聞や音楽専門誌で評論活動を展開。またテレビ・ラジオの解説やキャスターも務める。
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