日本音楽集団〜邦楽と月夜の宴〜

日本音楽集団〜邦楽と月夜の宴〜

伝統的な邦楽の流派を超えて集まった50年以上の歴史を誇る邦楽器の一流の演奏家集団。邦楽のイメージを一新する至高のアンサンブルを奏でるプログラムをお楽しみください。

日 時

2019年10月13日(日)
 17:00

会 場

こしがや能楽堂

出 演

日本音楽集団

料 金

全席自由 一般 2,000円/学生 1,000円
※未就学児童のご入場はできません。
※雨天決行(荒天時中止)
※前売券は250枚(当日券は天候により販売中止する場合あり。)

公式サイトURL http://www.promusica.or.jp

公益財団法人越谷市施設管理公社


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邦楽器の紹介

 

 

1、尺八(しゃくはち)

 

竹で作られる縦笛で、紀元7世紀頃に雅楽の楽器として伝来しました。現在では真竹の根元を使い7つの節を含むように作り、一般的に前面に4つと背面に1つ、合計5つの手孔があります。標準的な長さは一尺八寸(約54.5cm)ですが、曲に合わせて様々な長さの尺八を使います。頭を上下に動かして音の高さを変えたり(首ふり)、ノイズ(雑音)を多く含んだ強い風のような音(むら息)を出すなど、多種の音色を使い自由自在に表現できるのが特徴です。虚無僧と呼ばれる僧侶が修行の道具として使っていた時代もありました。

 

 

 

2、横笛(よこぶえ)

 

横に構えて吹く管楽器の総称で、龍笛、能管、篠笛などがあります。おもに雅楽で使われる龍笛は和楽器のさまざまな横笛の原型・祖先であると考えられていて、竹でできていて7つの指穴があり「舞い立ち昇る龍の鳴き声」と例えられます。能管は能や歌舞伎、お囃子で使われ、やはり竹でできていて7つの指孔があり、40cmほどの長さですが、西洋の音階はもちろん、日本のさまざまな音階とも異なる独特の音階を持っています。篠笛は篠竹で作る最も庶民的な笛で、祭囃子、歌舞伎、民謡など幅広い芸能で使われています。

 

 

 

3、三味線(しゃみせん)

 

16世紀ころに当時の沖縄を経て大阪に伝わった中国の「三弦(サンシェン)」が、短い間に改良されてできたのが三味線です。和楽器の中では比較的新しい楽器ですが、長唄、地唄、常磐津、清元、新内、義太夫、津軽など、とても多くの種類があり、それぞれに特有の音楽で使われます。棹(ネック)の太さや動物の皮を張った胴の大きさはさまざまですが、どの三味線も三本の絃を撥で弾いて演奏します。「ビーン」という音を鳴らせて音色に味をつけて響きを変化させる「さわり」というしくみが大きな特徴で、独特の音色を作っています。

 

 

 

4、琵琶(びわ)

 

くだもののビワと似た形をした木製の胴に四本、または五本の弦を張り、扇を半分開いたような形をした大きめの撥で弾いて演奏します。古代ペルシャが起源で日本に伝わったのは7世紀ころで、伝来当時の琵琶は今も正倉院に宝物として保管されています。五弦琵琶、楽琵琶、平家琵琶、盲僧琵琶、薩摩琵琶、筑前琵琶など多くの種類があり、それぞれに特有の音楽があります。とても個性的な音色を持つ琵琶は現代音楽にも多く用いられ、特に1967年に武満徹が作曲したオーケストラと尺八・琵琶の作品「ノヴェンバーステップス」が有名です。

 

 

 

5、太鼓(たいこ)

 

日本の太鼓や打楽器のことを「打ちもの」または「和太鼓」などと言います。日本には多くの太鼓がありますが、大きく分けて皮がひもで締められているものと、皮が鋲でとめられているものに分けられます。ひもで締めるタイプの太鼓には、バチで打つ締め太鼓や桶胴太鼓、「ヨー」「イヤー」とかけ声をかけながら手で打つ小鼓(単に鼓とも呼ばれる)や大鼓があります。もっともよく知られているのは長胴太鼓(大太鼓、宮太鼓とも呼ばれる)という鋲打ちのタイプで、お祭りや神社などの行事でもよく使われます。

 

 

 

6、箏(こと)

 

日本古来の「こと」は和琴(わごん・やまとごと)と呼ばれる6弦の琴ですが、現在よく使われているのは13本の弦を持つ箏(こと)です。箏は奈良時代ころに中国から伝わり雅楽の中で使われていましたが、その後僧侶の筑紫箏を経て、広く演奏されるようになりました。琴柱(ことじ)と言う山形のブリッジを動かして音の高さを決め、親指、人差し指、中指につけた爪と言うピックで弾いて音を鳴らします。現在では音域によって13絃、17絃、20絃など様々な大きさの箏が使われています。その形は龍になぞらえられ、箏の部分を「龍頭」「龍尾」などの名称で呼びます。

 

 

 

7、笙(しょう)

 

西洋のパイプオルガンの起源となった楽器と言われており、匏(ほう) と呼ばれる部分の上に17本の細い竹管を円形に配置し、竹管に空けられた指穴を押さえ、匏の横側に空けられた吹口より息を吸ったり吐いたりして、17本のうち15本の竹管の下部に付けられた金属製の簧(した:リード)を振動させて音を出します。天から差し込む光を表すと言われています。

 

 

 

8、篳篥(ひちりき)

 

漆を塗った竹の管で作られ、表側に7つ、裏側に2つの孔(あな)を持つ縦笛です。発音体にはダブルリードのような形状をした葦舌(した)を用います。地に在る人の声を表すと言われています。

 

 

 

 

 

日本音楽集団プロフィール

 

 

 

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 1964年、それまでの伝統的な邦楽の一線を越え、現代のスピード感、力強さをバネにし、誰にでも親しめる新しい邦楽のあり方を求め「日本音楽集団」が設立されました。

 その音楽と活動は50年の時を経て、現在では年間3回の定期演奏会を中心に、全国各地での公演や学校での音楽鑑賞会、さらにはレコード、放送、映画、演劇等さまざまな分野で演奏活動を行なっています。

 これまでにヨーロッパ、アメリカ、旧ソ連、中国、東南アジア、オーストラリア等、世界31カ国151におよぶ都市で公演を行ない、その中でアイザック・スターン、ヨー・ヨー・マやゲヴァント・ハウス・オーケストラ、ニューヨーク・フィルとの共演を実現し、今までの邦楽とは一線を画した「日本音楽集団」に海外でも高い評価を得ています。

 これらの活動に対して1967年芸術祭奨励賞、1970年芸術祭大賞、1971年芸術祭優秀賞、1978年第2回音楽之友社賞、レミー・マタン音楽賞、1988年松尾芸能賞特別賞、1990年モービル音楽賞をそれぞれ受賞しています。

 日本音楽集団の音楽、それは現代邦楽に新たな可能性を求め、その活力を21世紀に伝え続けています。