No.433 サンシティ名画劇場「Fukushima 50」

No.433 サンシティ名画劇場「Fukushima 50」

2011年3月11日午後2時46分。東日本大震災発生。福島第一原発を襲う、史上最大の危機—。原発内で戦い続けた50人の作業員たち。本当は何が起きていたのか?何が真実なのか?家族を、そしてふるさとを想う人々の知られざる人間ドラマが、ついに明らかになる。全ての人に贈る、真実の物語。

日 時

2020年12月18日(金) ・ 19日(土)
 10:00/14:00/18:30

本編時間

2時間2分

会 場

小ホール

出 演

料 金

1,000円
割引券持参800円

公式サイトURL https://www.fukushima50.jp

公益財団法人越谷市施設管理公社


ご来館する皆様へのお願い~新型コロナウイルス感染拡大防止について~

 

 

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変更の場合は、随時HP等でご案内いたします。

 
 
 
 
 
 
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マグニチュード9.0、最大震度7という巨大地震が起こした想定外の大津波が、福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲う。心酔により、全電源を喪失したイチエフは、原子炉を冷やせない状況に陥った。このままではメルトダウンにより想像を絶する被害をもたらす。1・2号機当直長の伊崎ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する。全体指揮を取る吉田所長は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本店や官邸からの指示に怒りをあらわにする。しかし、現場の奮闘もむなしく事態は悪化の一途をたどり、近隣の人々は避難を余儀なくされてしまう。
 
官邸は最悪の場合、樋廽範囲は東京を含む半径250km、その対象人口は5,000万人にのぼると試算。それは東日本の壊滅を意味していた。残された方法は“ベント”。いまだに世界で実施されたことのないこの手段は、作業員たちが体一つで原子炉内に突入し行う手作業。外部と遮断され何の情報もない中、ついに作戦は始まった。皆、避難所に残した家族を心配しながら—。
 
 
 
 
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五嶋龍:ヴァイオリン
 
7歳でパシフィック・ミュージック・フェスティバルにて、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏し楽壇デビュー。幼い頃から「五嶋龍のオデッセイ」はじめ多くのメディアで取り上げられ、JR東日本のイメージボーイや「題名のない音楽会」の司会などで注目を集める。今日その活動は世界屈指の芸術家たちとの演奏活動にとどまらず、現在の演奏家の使命である社会福祉として、『五嶋龍“Excellence In Music(音楽優秀賞)”』を通じて公立高校生に奨学金を授与する活動に加え、教育・国際文化交流・社会講演活動をグローバルに展開し、現地の人々・子供たちに夢を与え続けている。
 
 
 
 
 
長谷川陽子:チェロ
 
色彩豊かな音色と音楽性を持ち合わせた、日本を代表するチェロ奏者の一人。桐朋学園大学付属「子供のための音楽教室」で井上頼豊氏に師事。1987年リサイタル・デビュー。翌1988年小林研一郎指揮/日本フィルとの共演で協奏曲デビュー。桐朋学園大学を経て、シベリウス・アカデミー(フィンランド)に留学。アルト・ノラス氏に師事し、1992年首席で卒業。これまでNHK交響楽団、プラハ交響楽団等、国内外の主要オーケストラとの共演多数。その他、日本各地でのソロ・リサイタルや無伴奏でのリサイタルに出演。
 
 
 
 
 
東京フィルハーモニー交響楽団
 
1911年創立。日本のオーケストラとして最古の歴史をもち、メンバー約130名、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せ持つ。名誉音楽監督チョン・ミョンフン、首席指揮者アンドレア・バッティストーニ特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフ。自主公演の他、新国立劇場他でのオペラ・バレエ演奏、NHK他における放送演奏など、高水準の演奏活動を展開。また、海外公演も積極的に行い、国内外から高い注目を集めている。
 
 
 
 
 
テンプル教会少年聖歌隊
 
ロンドンで最も優れた合唱団の1つとして知られている「テンプル教会合唱団」は18人の少年聖歌隊と12人のプロの聖歌隊で結成されており、1841年にエドワード・ジョン・ホプキンス博士によって設立された。テンプル教会は合唱団が設立される前から著名な音楽家たちとの関わりが多く、英国国教会のための楽曲がここで作曲されたり、1734年に当時教会付きのオルガニストで作曲家だったジョン・スタンレーの演奏を聴きにヘンデルが訪れたりするなどがあった。合唱団は、現オルガニスト兼音楽監督のロジャー・セイヤーらの下、テンプル教会での聖歌隊活動に加え、演奏会活動やCDリリースでも高く評価されている。近年では、2015年6月にマグナカルタ制定800周年記念式典にエリザベス女王とエンジンバラ公の御前でジョン・ラッター作曲の「Give the king thy judgements,O God」を演奏し、シンガポールとオーケストラへの単独演奏旅行を成功させ、2017年9月にはルター派宗教改革500周年を記念したドイツでの演奏旅行を成功させた。2018年クリスマスにはロイヤルアルバートホールにてジョン・ラッター自身の指揮でロイヤルフィルハーモニー管弦楽団と演奏している。
 
 
 
 
 
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東京・調布の角川大映スタジオに作られたのは、メインの舞台となる1・2号機中央制御室(中操)と、緊急時対策室(緊対)のセットだ。広さはもちろんのこと、細部までリアリティが追求されており、中操の壁に並ぶ計器は、50年もの間、操業していた原子力発電所とまったく同じデザインが再現された。イチエフ勤務経験のある人もセットを訪れ、あまりに実物と同じ光景に感動していたほどだ。一方で緊対は、全面の壁にいくつもTVモニターが取り付けられ津波のニュース映像などが刻々と流れる。こちらもテーブルの位置や壁の色まで完璧に実物の緊対と同じように作られている。
 
 
 
 
 
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手動イベントで行う上で「最前線」となった中操は、停電の時間などもあり、基本的には「薄暗い」状態が続く。指揮を執るのは佐藤浩市演じる伊崎当直長。緊対の吉田所長からの指示を受け、高い放射線量の中、誰がベントへ向かうのか。佐藤の「まず俺が行く」という覚悟を決めたセリフに、不安を抱える地の運転員たちも「僕が」「俺が」と次々に手を挙げる。ベテランのキャストは毅然とした表情に、そして若いキャストは真剣そのものの表情となり、ワンカットごとに現場のテンションは上がっていく。その間も、元運転員の方の「緊急時も走っては行けない。急ぐときは早足で」などのアドバイスで、徹底的にリアリティが追求された。
 
その中操のセットの撮影で最も過酷を極めたのが、1号機原子炉建屋の爆発シーンだ。突然の爆発による激しい振動が起こる。監督からの「予期しない揺れでパニック状態に」という指示で、運転員のキャストたちが防護マスクを探して右往左往するなか、天上の板や蛍光灯が落下してくるのだ。この落下は「手動」で行われ、天上板や蛍光灯が細かくワイヤーで繋がれ、セットの脇でそのワイヤーを持ったスタッフが、タイミングよく手を離す。一度落としたら、元の状態に戻すまで長い時間がかかるので、一発勝負の緊張感が漂う。監督の「バーン!」という掛け声とともに、見事に天上が崩れ、セット中にホコリが舞い、スモークがたかれる。俳優たちは椅子から転げ落ちるなどパニック状態を演じながらも、ケガのないように立ち位置には注意を払う。作品の中でも最もチャレンジングな撮影は無事終了し、爆発時の生々しい映像への期待が高まった。
 
 
 
 
 
 
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緊対のシーンは、メインキャストの他に120人ものエキストラも加わり、暗い中操とはまったく違う雰囲気。ここでは吉田所長が中心となる。演じる渡辺謙は緊対のセットに入るなり、「今でも帰宅困難の人がたくさんいます。その人たちの気持ちを受け止めて、事実をしっかり描きましょう」と大きな声で挨拶。セットのすべての人に、映画を作る「使命感」が浸透していくのがわかった。この緊対の撮影は、全面のモニターに現時点の緊対が映し出されるので、まずモニター用の映像を撮り、そこから実際のシーンのための本番.....という複雑な過程もあった。
 
セットの中心には福島第一原発全体のジオラマが置かれ、それを囲むようなテーブル渡辺謙らが座り、刻一刻と変わる状況に対応し、苦渋の決断を繰り返していく。「時刻」が重要なので、本番のたびに壁の時計の針が直される。本社からのあまりに無謀な指令に、声を荒げる渡辺謙の熱演は迫力満点だ。この緊対には、佐野史郎が演じる総理大臣もやって来るが、彼に対して状況を説明する吉田の長いセリフには、「電動弁」「炉心を冷却」など複雑な用語も入るので、渡辺謙は本番前の時間に何度も練習を繰り返していた。そんな渡辺の吉田役に感動していたのが、現場を見学に来た吉田所長を知る人たち。「背中の曲がり方や首の動きが吉田所長にそっくり。後ろ姿は本人かと思うほどで、のりうつったかのようだ」と口々に話す。徐々にやつれていく作業員たちを描写するため、本作の撮影はほぼ順撮りで行われた。中操のメンバーがこの緊対に加わる後半のシーンは、作品が描く「5日間」の終盤でもあり、役柄と同じようにヒゲを剃らず、疲れきった顔のキャストたちが、自分たちの任務をまっとうする決死の演技に、査定現場の熱量はピークに達するのだった。
 
 
 
 
 
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また、本作では、総理がイチエフを訪れるシーンの撮影のため、陸上自衛隊の協力のもと要人輸送ヘリ“スーパーピューマ”が登場したり、トモダチ作戦のシーンを在日アメリカ軍横田基地で撮影するなど、原発の描写以外も徹底してリアリティにこだわった。横田の撮影実現までは困難を極めたが、細部に至るまで真実を正しく伝えようとするスタッフの気持ちが届いたのか、日本映画史上初となるアメリカ軍の協力を得ることができ、基地内で勤務する兵士もエキストラとして参加することとなった。
 
 
 
 
 
 
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監督:若松節朗
 
 
出演:佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆、安田成美、緒形直人、火野正平、平田満、萩原聖人、吉岡里帆、斎藤工、富田靖子、佐野史郎 他
 
 
 
 
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